凍結肩(五十肩) サイレントマニュピレーション
凍結肩(五十肩) サイレントマニュピレーション
凍結肩(肩関節拘縮)は、肩関節の動きが悪化し、可動時の痛みが主な症状であり、肩関節周囲炎(五十肩)が進行した場合に起こります。リハビリによって改善するまでに数ヶ月かかることもあり、後遺症として肩の可動域制限が出ることもあります。
原因は様々な病気がありますがいずれにしても炎症が起こることと、痛みのために関節を動かさないことで関節の周囲の組織(筋肉や靭帯)が硬くなり、縮んでしまうことが考えられます。
治療は肩関節の可動域訓練や筋のストレッチ、薬物療法、物理療法、関節内注射やハイドロリリースなどがあります。効果が見られない場合や早期回復を望む場合には、サイレントマニピュレーション(関節受動術)を当院では行なっています。目安としては治療開始から6週程度しても治療の見込みの少ない患者様にしっかりと説明を行い、2〜3ヶ月の間に行います。
エコーガイド下で腕の神経だけに麻酔を行い完全に痛みを消します。15分ほどで効果が現れ、腕の感覚が無くなったタイミングでドクターが強制的に肩の動きを出していきます。ほとんど音がしないことからサイレントという名前がついていますがある程度の「ミチミチっ」といった癒着組織が剥がれていく音がします。しかし不思議と思ったほど麻酔が切れても痛くない患者様が多い印象です。
施術後は再拘縮を起こさせない様にリハビリでさらに可動域の拡大を獲得していきます。1〜2ヶ月ほどで卒業となっていく方が多いです。
可動域が制限され、保存療法で改善が見られない場合に適しています。高齢者や腱板断裂の併存がある場合は適さないことがあります。
感染や脱臼・骨折、出血、神経麻痺、局所麻酔剤の副作用などがあります。当院では緊急時に備えて毎回デモンストレーションを行い、レスキューの準備をした上で施術をしています。
受付から 1.5時間前後で、麻酔処置や施術後の安静が必要です。術後は麻酔が6時間ほどで切れるまでは手が動きませんので運転などは出来ません。術後のリハビリや通院が必要で、約1〜2カ月程度かかり特に施術後は頻回の通院が2週間ほど必要です。
全ての患者様におすすめはしていません。手術に準じた処置であり、まずは通常のリハビリでどこまで改善するか見定めてから、やはり治療が奏功していない方や早期決着が必要な方におすすめしています。しかしこの処置でないと助けれらない患者様もおられると思っていますので必要な方にはこちらから積極的におすすめをしています。
まずは当院の素晴らしい治療を6週間受けていただくと見えてくる景色も変わると思います。それで無理な時にレスキューとしての処置として用意があると思っていただければ幸いです。ご不明な点は受診いただきドクターに質問いただければ幸いです。
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